マツ属

マツ属

学名:Pinus sp.
Pinus sylvestris(ヨーロッパアカマツ)、
Pinus pinaster(フランスカイガンショウ)

総記

他の軟材よりも生息地域が広く、スコットランドからシベリアの太平洋沿岸、ノルウェーからスペイン、北極圏に近いシベリアからモンゴル、そして地中海地域にも生息しています。木は高さ10-30mになります(最大で40m)。北欧諸国産(フィンランド・スウェーデン・ノルウェー)のヨーロッパアカマツは木材として活用されることが多く、スカンディナビア半島では多くの木材が生産されます。フランスカイガンショウは地中海沿岸地域の西部に生息し、主にフランスでプランテーション用に使われます。

木の特徴

マツ属の辺材は独特の黄色がかった白色をしており、心材は赤みがかっています。心材と辺材は明らかに見た目から区別できます。成長が緩やかな木(特に北欧諸国で育ったヨーロッパアカマツ)はきめ(texture)が細かく、成長が早い木はきめが平均的です(フランスカイガンショウのきめは粗い場合があります)。成長が緩やかな北欧諸国産のヨーロッパアカマツは機械を使い滑らかな表面にすることが容易です。木の節は取り除くのが難しいですが、通常の場合大きさはさほど大きくありません。赤い大きな節は木に装飾効果を与えます。マツ属は樹脂道が多いです。木材は柔らかく、中程度の重さで、密度も中程度です。強度は良いです。鋸挽きや加工は行いやすいですが、樹脂の割合によっては接着剤を使った接合が難しい場合があります。

主要用途

マツ属は建築材・建設材、また建具やインテリア用品(ドア・寄木張り床・窓)、家具などに使われます。

物理的特性
  ヨーロッパアカマツ 北欧諸国に生息するヨーロッパアカマツ フランスカイガンショウ
Density 密度(含水率12%の場合): 520 kg⁄m3 550 kg⁄m3 550 kg⁄m3
繊維方向全収縮率: 0.1 – 0.3 % 0.1 – 0.3 % 0.3 – 0.4 %
半径方向全収縮率: 4.0 % 4.0 % 4.0 – 4.7 %
接線方向全収縮率: 7.0 % 7.0 % 7.7 – 9.0 %
平衡含水率(20°C/相対湿度37%の場合): 7.0 % 7.0 % 7.0 %
平衡含水率(20°C/相対湿度83%の場合): 15.3 % 15.3 % 15.3 %
機械的性質
曲げ弾性率: 12000 – 10200 N⁄mm2
曲げ破壊係数: 100 – 80 N⁄mm2
引張強度: 104 N⁄mm2
圧縮強度: 55 N⁄mm2
繊維垂直方向のブリネル硬さ: 20 N⁄mm2
ジャンカ硬さ: 2.5 kN
釘引抜力: 9.0 N⁄mm2
N耐久性と防腐剤等処理の行い易さ(ヨーロッパ耐腐性能規格EN350-2に基づく)
菌類: Class 3-4(中程度の耐腐性能-僅かな耐腐性能)
乾材害虫: (心材)侵食されにくい、(辺材)侵食されやすい
シロアリ: Class S(侵食されやすい)
防腐剤等処理の行い易さ: (心材)3-4(防腐剤等処理が難しい-防腐剤等処理が非常に難しい)、(辺材)1(防腐剤等処理が行ない易い) 3-4(透水性が低い-透水性が極めて低い)

耐久性は成木の心材に基づいています。辺材は菌類・
害虫への耐久性が無いものと考えます。